音楽紀行シリーズ
「北アルプスの風」〜立山、剣岳を行く〜
ビクターエンタテインメント(株) VICG-23020 ¥2,300(税込)


 
立山・室堂平でじっと沈み行く夕陽に見入っていた。
 静かで荘厳な太陽、時が止まっているようで、いつまでも見飽きることはない。
 やがて太陽が彼方の山影の隠れ、空は濃い紫色に変わり、星が出番を待っていたかのように輝き出す… これは天才アーチスト、神による大自然を舞台にした宇宙一の演出だ! 誰のため? 何のため?
 たぶん私たちのため…、私たちを喜びに満たすため…? 
 この舞台に登場するのは誰なのだろう…
 この地球上すべての生き物たち、そして主役は私達なのだろうか?
 こんなに素晴らしい演出があるのなら、もちろんこの舞台には、夢と感動を与えてくれるミュージカルのように、美しいメロディ、素晴らしい音楽がちりばめられているはず… 「立山」という舞台にふさわしいメロディとハーモニーが満ちあふれているに違いない。
 それを見つけて多くの人に届けたいと願って僕はここにいる。
 心の耳を澄ましてみよう。やっぱり聞こえるじゃないか、「立山」の歌が… しっかりとこのメロディを胸に刻んでおこう。山々が語り、雷鳥が楽しそうに、ちょっとはスキーに歌い、池と水面に映る白い雲がハーモニーを奏で、キラリ輝く残雪が控え目に味を添え、原生林が風の歌をそっとささやく…
 もっと逞しくなって欲しいと、時には厳しさを持って大自然は接してくることもあるけれど、同じように、いやそれ以上に、人々がもっともっと優しい心になって欲しい、愛し合ってほしいと願って、多くの恵を休むことなく与え続けてくれている。それらすべてに大いなるメッセージが添えられて… そのメッセージを出来る限り沢山受信し、音楽を通して皆さんと共有したい。
 そんな願いと祈りを込めて、「立山・剣岳」のメロディをお届けします。

苫米地義久(ライナーノーツより)


音楽紀行シリーズ
「北アルプスの風」
〜立山、剣岳を行く〜

1.立山・剣岳、雲上の楽園      4:42
2.シャクナゲの咲く室堂平を行く   4:18
3.風の歌う道            4:28
4.クロユリ咲く五色ヶ原を行く    3:14
5.残雪に輝く立山連峰に立つ     4:16
6.剣御前に咲くハクサンイチゲの花  3:41
7.雲の道を行く           5:11
8.遙か遠く槍ヶ岳・穂高連峰を望む  3:52
9.ミクリガ池に映る白い雲と立山連峰 3:57
10.野鳥の楽園、美女平の原生林を行く 4:18
11.夕陽に輝く剣岳・立山連峰     6:43
total time 48:50


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【作曲、ソプラノサックス、シンセサイザー】
苫米地義久